さ行
さ | し | す | せ | そ |
サーチャージ(surcharge)
割増運賃のこと。定期船の運賃は通常,基本運賃,割増運賃,付帯料金からなる。このうち割増運賃は,貨物の形状,港湾事情,経済事情等の理由によって運送原価の高くなる特殊貨物や特定港向け貨物に課せられる。CAF,BAFはその一種。土木技術では上載荷重のことをいう。
サービス・コントラクト(S/C:Service Contract)
1984年6月発効の米海事法に盛り込まれた新たな運賃形態の運用法。同盟が期間を定め,期間中一定量以上の貨物を提供する荷主に,特別運賃や特別サービスを提供するもので,契約の内容は連邦海事委員会(FMC)にファイルすることになっている。
サーベイヤー(surveyor)
→鑑定事業
載貨重量トン数(DWT:Dead Weight Tonnage)
船舶への貨物等の最大積載量を表すための指標で,主として貨物船に使われる。空船時の排水量と,比重1.025の水面における基準吃水線まで貨物等を積載した場合の排水量との差を,トンにより表す。D/W,DWTなどと略称される。(参)船舶のトン数
載貨能力
一般には,重量(載貨重量トン数)又は容積(立法フィート又は立方メートル)で表されるが,船舶の専用船化により表示方法が多様化している。たとえばコンテナ船ではTEUが,自動車専用船では積載台数が一般的に使用される。
在来船(conventional vessel)
コンテナ船やRO/RO船など革新荷役船に対し,旧来から本船がクレーンを装備している種類の貨物船をこう呼ぶ。
サイロ(silo)
穀物,セメントなどのばら荷をばらのまま貯蔵する倉庫。
サウンディング(sounding)
タンカーでは,原油など液体の積み荷や揚げ荷の測定をいう。船内の飲料水や汚水などの測定にも使用する。土木技術では,原位置における土層の性情を簡易に調査する方法をいう。
先船(さきぶね)
着岸予定バースに,すでに着岸している船。又は先に着く予定の船。(反)後船
サギング(sagging)
荒天時に,船が波の谷に入ると,浮力と重量の作用で船体の前後を上に折り曲げようとする力が働く。これをsaggingという。(反)ホギング
さく(朔)望平均満潮面
わが国において慣用的に用いられているもので,朔,望の日から5日以内に現れる各月の最高満潮面を平均した水面として求められ,HWLの略号が用いられている。
差合船(さしあいせん)
本船の入港予定時間(ETA)が似たり寄ったりの船をいう。接岸・荷役は,基本的には入港順であることから,入港・バース指定をめぐってお互いに相手をこう呼んだ。現在バース事情が好転していること,優先指定船制度などによりあまり聞かれなくなった。
砂洲(sand bar:sand bank)
潮流,河流の運んできた土砂が河口,入江などに堆積したもの。
雑貨(ざっか:general cargo)
一般雑貨ともいう。特殊貨物に対比して用いられる。特別な積み付け保管が必要なもの以外の貨物の総称。(反)スペシャル・カーゴ
サテライト型物流拠点
大都市周辺都市に計画的に集約的物流拠点を整備することによって,大都市圏の物流効率化や整流化及び大都市中心部の物流機能の保管をはかり,併せて交通混雑緩和や土地の有効活用,また生活・文化・商業機能などをも付加する拠点整備構想をいう。
サブスタンダード船
IMOが作った条約の安全基準を満たしていない船。基準以下の船,低品質船とも呼ぶ。
三角波
異なった方向の波が交差して小ずる波高の大きい三角上の波。台風圏内や防潮堤及び断崖等の付近で生じやすい。
三国間輸送
自国と貿易相手国間の貨物輸送ではなく,第三国相互の貨物輸送を自国の船社,航空会社当が行う商行為。
残土(ざんど)
建設工事に伴い,発生する剰余の土砂。建設残土ともいう。下水道,道路故事など市内公共工事から発生する残土は,年間400万㎡を超え,そのうち約300万㎡を埋立地で受け入れ処分している。(担当:局港湾整備部)
サンド・コンパクション工法(sand compaction method)
ゆるい砂層や軟弱な粘性土層の地盤の改良工法のひとつ。地盤中に砂孔を立てて,地盤を締め固める方法。強制置換ともいう。
サンド・ドレーン工法(sand drain method)
軟弱地盤の改良工法のひとつ。地盤中にサンド・パイルを打設して,軟弱地盤の圧密を促進させ,早期に地盤の安定を図る工法。
サンドポンプ(sand pump)
土砂と水の混合を輸送するために作られたポンプ。浚渫ポンプはその代表的なものである。
さん橋,桟橋
岸壁と同様,船舶を接岸,係留させて,貨物の積み下ろし,船客の乗降等の利用に供する施設。岸壁とは,構造上区分される。すなわち,杭をある間隔で打ち込み,杭頭部を床状に構築した係留施設をいう。
シー&エア輸送
国際的な輸送において,船舶と航空機とを結合して輸送する方式。日本からの主要なルートは①北米西岸までを船舶で輸送,そこから中南米,ヨーロッパへ②香港,シンガポールを中継地点としてヨーロッパ,オセアニアへ③ロシア沿岸諸港を中継点としてヨーロッパ,中近東へ空輸するルートがある。
シー&レール輸送
船舶と鉄道とを結合して輸送する方式。北米向けではかなり一般化した輸送モードで,特に近年DSTの発展により日常化した。
シーエル貨物(CL Cargo)
コンテナ1個を満たす大口貨物のこと。欧州同盟系は,FCL Cargoともいう。
シー・バース(sea berth)
海上で所定の船舶係留施設。多くはタンカーのために設けられ,パイプラインで送油する沖がかり方式をとっている。
シーブルー
水質,底質の浄化を図り,魚介類等の海生生物相の回復など良好な港湾環境の創出を目的とした事業で海域環境創造事業という。
シーランド方式
→シャーシ
シアトルバンクーバー航路
→PNW(Pacific North West)
直積み(じかづみ)
荷主が本船船側で直接貨物を船会社に引き渡す方式をいう。(参)総積み
直取り(じかどり)
輸移入貨物を,本船船側で荷主に直接引き渡す方式。(参)総揚げ
仕組船
日本の船会社が長期傭船を保証し,日本の造船所で建造させる外国籍の船舶。
事前協議制度
港湾労使が,港湾労働者の雇用に重大な影響を与える恐れのある革新船の就航や,船社によるターミナルの変更等の場合,あらかじめ雇用不安防止のため協議する制度。
時短促進法
平成4年6月,中小企業の労働時間短縮を促すため成立。主な内容は,①労相が時短目標などを盛り込んだ時短ガイドラインを策定する。②同一業種の企業はグループとなって共同の時短実施計画を作る。③この計画が国に承認されると企業グループは国から資金面などの援助を受けられる。
悉皆調査(しっかいちょうさ)
→全数調査
シッパー(shipper)
出荷主。(反)コンサイニー
シップネッツ
→SHIPNETS
指定保全地域(pesigned bonded area)
保税地域の一種。国,地方公共団体,その他公共企業体等公的団体が所有または管理する土地、建築物その他施設で,外国貨物を関税保留のまま荷捌き,蔵置できる場所として大蔵大臣が指定したもの。
自動車専用船
自動車を専用に輸送する船舶をいう。自動車のみを輸送するPCC(Pure Car Carrier 純粋自動車専用船)及び自動車と穀類など撒積貨物の両方を積載できる自動車兼撒積船(Car Bulk Carrier)の2種類がある。(参)PCC
シベリア・ランドブリッジ
→SLB(Siberian Land Bridge)
姉妹港
横浜港では,現在,アメリカ・オークランド港(S.55.5.2提携),カナダ・バンクーバー港(S.56.5.15提携),中国・上海港(S.58.10.12提携),オーストラリア・メルボルン港(S.61.5.24提携),中国・大連港(H2.9.5提携)、ドイツ・ハンブルク港(H.4.10.27提携)の6港と姉妹港関係にある。ただし,このうち上海港,大連衡は「友好港」,メルボルン港は「貿易協力港」として提携している。(所管:局振興課)
仕向港(しむけこう)
貨物を送達する港。又は,本船の行き先港をいう。
シフト(shift)
船舶などが系船場所を移動することをいう。
ジブクレーン(jib crane)
架台,柱,マスト,走行台車等を支点として,そこから水平又は斜めにはりを出したクレーン。はりをジブと呼ぶ。ジブクレーンは一般に全旋回,半旋回等旋回動作を行う。
シャーシ(chassis)
車体を除いたフレーム,車軸,車輪及び懸架装置,制動装置などからなる走行に必要な装置と構造部をいう。コンテナ・ターミナル内でシャーシによる荷役・保管を行う方式をシャーシ方式又はシーランド方式ともいう。
シャックル(shackle)
策や鎖の連結,鎖のアンカー,その他つり孔同士の連結に用いられる金具。
ジャスト・イン・タイム
→かんばん方式
斜張橋(しゃちょうきょう:cable stayed bridge)
連続桁を,中央橋台上の塔から斜めに張られた鋼索で支えた橋梁。吊橋とは構造上異なり,横浜港では,ベイブリッジ,鶴見つばさ橋,大黒大橋,南本牧大橋にその例を見る。
集荷,蒐荷(しゅうか)
主として,定期船で輸送する貨物を集める営業活動をいう。
自由港
一定地域をかぎって,自国の関税行政や輸入統制から開放し,そこを通過する外国貨物に対し関税をかけないで自由に出入りさせるという制度を持つ貿易港をいう。
重要港湾
国の利害に重大な関係を有し,港湾法施行令で定める港湾。釧路港,酒田港,青森港,高松港,長崎港等112港(特定重要港湾除く)が指定されている。(参)特定重要港湾
重量トン数
容積トン数に対比した用語で,船舶については,広義には載貨重量トン数,排水トン数を総称するが,狭義には載貨重量トン数のみを指す。一方,貨物については,メトリック・トン,ロング・トン(1トン=2,240pounds),ショート・トン(1トン=2,000pounds)等の種類がある。
シュリンク包装(shrink wrapped:shrink package)
物品にプラスチックフィルムをかぶせて熱風を浴びせ,フィルムが収縮する性質を利用して行う収縮包装をいう。水漏れやほこりによる汚損が防止でき,包装の中が透けて見えるので商業宣伝の役割も果たす。
浚渫(しゅんせつ:dredging)
海底の土砂をさらうこと。航路,泊地の水深を維持するため,又は環境保全,浄化のため行われる。(担当:局港湾工事事務所)
純トン数(N/T:Net Tonnage)
旅客又は貨物の運送の用に供する場所とされる船舶内の場所の大きさを表すための指標で,トン数条約に基づく算式により算出される。わが国ではトン税など各種の手数料や税金の基準となっている。略称はN/T。(参)船舶のトン数
ショアリング(shoring)
木材(角材や板材など)又はパイプなどを使用して,貨物の位置を固定する作業。
商船(Merchant Vessel)
旅客又は貨物を運送することにより,運賃収入を得ることを目的とした船。(←→漁船,軍艦,特殊船)
商港,商業港
港湾の機能による分類のひとつ。国内外の定期航路を持ち,貿易貨物の積み卸しを行う港。横浜港は古くから商港であり,一方,工業港機能をも有する。(参)工業港
消席率
本船積み荷スペースに対する船積み実績の割合。コンテナ船の場合は,積載可能コンテナ数(又は割当スロット)に対する積コンテナ数の割合。
上部工
岸壁のケーソンや矢板の上部に施工されるコンクリート部分などを指す。
植物防疫所
植物に有害な虫などを駆除,防止するために外国からきた植物への検査,防疫業務が行われている。輸入植物は品質,積み出し地域によって輸入禁止又は消毒などの措置がとられる。農林水産省所管業務で,植物防疫法に基づき全国99箇所の海空港に防疫所が配置されている。横浜には横浜植物防疫所が設けられている。略して植検,植防ともいう。
シルト(silt)
土の分類による一区分で,粒径が0.074~0.005mmの範囲の土粒子をいう。
新海貨
港湾運送事業法に基づく事業のひとつであるが,船会社の運営するCTのCFS業務を受託できるのは無限定一種業者のみで海貨業者は受託できなかった。このため,委託者の限定をはずし,荷主,船会社の両方から受託できるようにした。このようにしてCFS業務を行えるようになった業種のことをいう。「新海運貨物取扱事業」「海貨無限定」とも呼ばれる。
人口集中地区
→DID(Densely Inhabited District)
信用状
→L/C(Letter of Credit)
スーパー・コンファレンス
広域同盟。TWRA(北米復興運賃協定:下記既存同盟を統合したもの)などがある。細分化された同盟では,新しい時代の要請に対応できなくなったため,同盟が崩壊し広域同盟に再編成された。(北米内陸部への複合一貫輸送が急速に進展して,輸送経路が多様化したこと。コンテナ単位あたりの輸送コスト切り下げのため,同盟船,盟外船とも大型のコンテナ船を相次いで建造したことにより,競争が激烈となって運賃が著しくて低下したこと。また,アメリカの海運法が規制緩和されたこと等の要因による。)既存同盟:PWC(北米西岸/極東同盟),PISC(同/インドネシア同盟),PSC(同/海峡地同盟),FEC(北米東岸/極東同盟),EJC(東カナダ/日本同盟),シンガポール・マレーシア・タイ同盟(参)海運同盟
スーパーバイザー(supervisor)
荷役総監督のこと。フォアマンの上に置かれる。その職務についてはフォアマンと分離しがたいが,本船入港後は一等航海士や船長との荷役についての基本的打ち合わせ,重要な荷役計画の変更および船会社との連絡打ち合わせ等を行う。また,平素における船会社との交渉もスーパーバイザーの職務である点がフォアマンの職務と異なる。したがって,フォアマンよりはさらに経験を有したものでなければならない。(参)フォアマン
水域施設
航路,泊地,船だまりの総称。
水面貯木場
主に原木を水面に浮かべて保管する場所。陸上では乾燥して割れたり,雨水に濡れて腐るなど保管上問題があるので,水面に浮かべて保管するのが一般的である。
スカイウォーク(SKY WALK)
横浜ベイブリッジに添架された有料歩行者専用道路。横浜港を一望できる展望施設でもある。平成元年9月27日に供用開始され,(社)横浜港振興協会が管理運営を担当。(所管:道路局高速道路課)
スクラップ・アンド・ビルド方式
昭和42年以降,内航海運における適正船腹料を維持するために,日本内航海運組合総連合会が行っている建造調整方式のこと。
スタビリティー
船舶の復元力,安定性のこと。
スタビライザー
船舶の安定装置。はね状をしており,波等による横揺れを最小限にするためのもの。船体のほぼ中央喫水線下にありコンピューター制御され,波の大きさ等によりはねの大きさをコントロールする。
捨石工
海中に岩石を投入して構造物をつくる工種。主に防波堤や護岸等のマウンドや潜堤等の工事で行われる。
ステベ
ステベドア(stevedore)の略称。船内荷役業者のこと。
ストウェイジ・ファクター(積載係数:stowage factor)
1ロング・トンの貨物を積み付ける際,その貨物の容積,貨物と貨物並びに船体と貨物の間の隙間,荷敷きの容積すべてを合計し,立法フィートで表示したもの。
ストウェイジ・プラン(stowage plan)
在来船の積み付け(計画)図又は表。stowageは船社では主に「本船積み付け」の意に用いられている。
ストラドルキャリア(straddle carrier)
コンテナの荷役や移動に使われる機器でバン・キャリアともいわれる。コンテナターミナルにおいて,ストラドルキャリアを使用して,CY,MYでの作業を行う方式を,ストラドルキャリア方式,又はマトソン方式ともいう。
スパン(径間:span)
コンテナヤード(CY),マーシャリングヤード(MY),上屋,倉庫,荷さばき地等において荷と荷を間仕切る基準。又はその一区画。技術用語では,橋梁における橋脚間(支間)のこともいう。
スピンカー(spine car)
北米の鉄道輸送に用いられるコンテナ/トレーラーのどちらも積載できる貨車(1段積用)。
スプレッダー(spreader)
舗装工用機械の一種で,アスファルトスプレッダーとコンクリートスプレッダーがある。また,コンテナ荷役用吊り具をいう場合もある。
スペース・チャーター(S/C:Space Charter)
運送引受人(船会社又はNVOCC)が,船舶の運航者から,船腹の一部(space)を借りて(charter),自己の引き受け貨物を運送するもので,コンテナ船のようにスロット数によりスペースが明確に区分,かつ交換できる場合には,効果的に運用できる。
スペシャル・カーゴ(special cargo)
特殊貨物。貨物の性質・形状・重量又は価格などの点で運送,保管上特殊な設備と積み付け取扱いを必要とする貨物の総称。具体的には,危険物(dangerous cargo),腐敗性貨物(perishable cargo),冷蔵貨物,高価貨物(valuable cargo),家畜(livestock),重量物(heavy cargo),崇高貨物・長尺物(bulky and lengty cargo)などを指す。(反)雑貨
スペシャル・カーゴ・リスト
船会社の作成する危険物。生動植物,冷蔵貨物等の特殊貨物に関する一覧表の総称。
スポット傭船
1航海の貨物輸送につきチャーターされる船。運賃を1トンあたりいくらと決めて契約される。
すみ金具(corner fitting)
コンテナのつり上げ,積み上げ及び固着のため,端部枠の4隅,8ヶ所に設けられた3面に孔のあいた金具。
スライド・バン・ボディ・システム
鉄道とトラックの協同一貫輸送方式。鉄道貨車にトラックを横付けし,トラックの荷台に設置されているウィンチとワイヤを使って,荷台をトラックの架台上で横滑りさせて貨車に積み替える方式。フォークリフト等荷役機械を使用する必要がない。メリットとして,①荷役機会のない鉄道駅でも利用可能になる。②ドライバー1人で荷役操作ができる。③水平荷役のため貨物の損傷が少なく,包装の簡易化が可能である。よって輸送のスピードアップ,積載効率のよさ,コストの軽減がはかれる。
スリップ(slip)
①船舶の修理用引き揚げ斜面又は傾斜した造船台。
②突堤式埠頭における突堤と突堤の間のこと。コンテナ船の大型化でスリップ幅が問題になる。
スロット(slot)
コンテナ船におけるコンテナ積み付けスペースの一般的な呼称。
スロット・チャーター
→スペースチャーター
静穏度(calmness)
泊地が風浪の影響を受けずに静穏を保っている程度を指すが,その数量的定義は通常,バース前面で荷役限界波高以下の波が年間を通して何パーセントあるかであらわす。
税関
大蔵省の地方ブロック機関。関税法に定められた関税の確定。納付,徴収並びに貨物の輸出輸入についての許可。保税地域の許可,密輸の取り締まり等を行っている。
背高コンテナ
通常コンテナ(高さ8フィートまたは8フィート6インチ)以上の高さがあるコンテナのこと。
製品輸入比率
輸入総額に占める製品輸入額の割合をいう。
生物化学的酸素要求量
→BOD(Biochemical Oxygen Demand)
勢力圏
当該港湾で取り扱う貨物の一定割合以上の量の発生源,到着地となっている地域。横浜港では,取り扱い貨物量の10%以上を占める地区を一次勢力圏,1~10%を二次勢力圏としている。
ゼネラル・カーゴ(general cargo)
→雑貨
セミコン船(セミコンテナ船:semi-container vessel)
在来船の一部の船艙,主として船体中央のコンテナ積載に最も適した部分をコンテナ積載用の専用船艙としているもの。船上にコンテナ揚げ積み用の本船クレーンを自走している船もある。
セルガイド(cell guide)
コンテナ船の船艙内に,垂直に設けられたコンテナ積載場所を区画するレール。
船荷証券
→B/L
船級協会
中立的な立場で船体・機関・諸設備の検査を行い,合格したものに船級を与え,登録し,公表する非営利の機関。最も古く有名なものとしては,1760年に設立された英国のLR(ロイズ船級協会)があり,わが国では1899年(明治32年)に設立されたNK(日本海事協会)がある。
船首楼(forecastle)
波切りをよくするため船首に設けた船楼。(参)船尾楼
全数調査
悉皆調査ともいう。すべての調査客体をもれなく調査する統計調査。代表的な例としては,国勢調査,事業所統計調査,工業統計調査や当局の実施する港湾統計調査などがある。
船籍港
船舶法により,日本船は船籍港を定め,その船籍港を管轄する海運局にトン数の計測を申請すること,船尾には船籍港を表示することが定められている。経費節約のため実情と関係なく,船舶の税金が低い国(便宜置籍国)に登録している船舶を便宜置籍船(Flag of Convenience)と呼ぶが,便宜置籍国には,十分な海事法規もなく事故の発生率が高く国際的にも問題となっている。(参)フラッキング・アウト
船側(せんそく)
船の側面のことをいう。
船内荷役事業(stevedoring)
船舶への貨物の積み込み又は船舶からの貨物の取り卸を行う事業。従来は港湾運送事業の第2種事業という単独の業務区分であったが,昭和59年の法改正により,沿岸荷役事業と統合,「港湾荷役事業」となった。
船舶給水
船舶に生活用水を供給すること。横浜港では,横浜市水道局船舶給水営業所が,岸壁上の給水栓又は給水栓により給水事業を行っている。
船舶代理店(ship's agent)
海運会社の業務であるところの船舶の入出港手続や運行,集荷などの事務手続を海運会社との間の委託契約に基づき,その諸事務を代行する事業者のこと。
船舶のトン数
船舶のトン数は,船舶の大きさを表すために用いられる指標であるが,重量の概念に基づく重量トン数(載貨重量トン数,排水トン数)と,容積の概念に基づく容積トン数(総トン数,純トン数)とに大別される。
船舶のトン数の測度に関する法律
大正2年に制定された「船舶積量測度法」にかわり,昭和55年5月に交付,57年7月から施行された船舶のトン数の測度方式等を定めた法律。本法においては,国際総トン数,総トン数,純トン数及び載貨重量トン数の測度を定める技術的事項と,国際航海に従事する船舶に対して交付する国際トン数証書に関する事項を規定している。
船舶番号(Official Number)
船舶原簿に登録すると番号が付与され,総トン数,純トン数とともに板に彫刻して見やすい場所に表示することが義務付けられている。普通は,船橋の下方,中央部に取り付けてある。
船費
本船の航海収支の中で支出の項目のひとつ。船費=直接船費(船員費+修繕費+船用品ほか)+間接船費(一般管理費,金利)+社船償却費 ※船用品=船舶消耗品費
船尾楼(poop)
船尾付近への追波の侵入を防ぐために船楼が設けられる。(参)船首楼
船腹量
船艙に貨物を積める量をあらわす。また,船舶の輸送能力を総称する。広義には船の量をあらわし,需給バランスの取れた状態を適正船腹量という。
船腹調整制度
船腹過剰が船会社の経営を圧迫している。採算改善策として,船腹スペースの一定割合を凍結する協定を結成。太平洋航路安定化協定(TSA)は最高18%,大西洋航路安定化協定(TAA)は25%まで凍結できる。
専用船
特定の貨物を専用的に輸送するための船。貨物の特性を考慮し,積み付け,荷役効率のよい特殊な構造の船。
船用品
船舶の運航上必要な,機械の部品,工具,ロープ,乗組員の食料品などの物資をいう。関税法では,「燃料飲食物,その他の消耗品及び帆布,鋼,じう器,その他,これらに類する貨物で,船舶において使用される物」と定義されている。
ソーダスト清掃
ソーダスト(おが屑)を湿らせたものを艙内に散布して清掃すること。艙内のほこりが特にひどいときにこの清掃方法が用いられる。
総揚げ
輸移入貨物を,船社の委託を受けた陸揚代理店(Landing Agent)が一括して陸揚げし,上屋等に運び入れ,仕分けした上で,それぞれの受け荷主に引き渡す方式。(参)直取り
倉庫(warehouse)
貨物を長期保管する施設。普通倉庫,野積倉庫,貯蔵槽倉庫,危険品倉庫,冷蔵倉庫などの種類がある。市内倉庫の大部分は,臨海6区に立地している。
倉庫業法
倉庫業の適正な運営及び倉庫証券の円滑な流通を確保することを目的として制定された法律。昭和31年6月1日公布。同年12月1日施行。倉庫業を営もうとする者は運輸大臣による許可を得なければならない。(主務官庁:関東運輸局)
総合物流業者(integreted fowarder)
輸送,保管,荷役,梱包,情報など物流全体に関する施設,機能を保有し,顧客の需要により陸,海,空に渡る国内,国際間における一貫した物流サービスを提供する業者。
総合保税地域
公益性を有する法人が所有又は管理する一団の土地・施設で,外国貨物の荷捌き,蔵置,加工・製造,展示・使用できる場所。平成4年の関税法の改正で導入された新しい保税制度(貨物の蔵置期間原則2年)。
総合輸入ターミナル
製品輸入のデバンニング,製品保管,品質管理,流通加工,検疫などのサービスを一括して行い,かつ商品の展示,販売などが行える商品流通と結びついた施設のこと。製品輸入の増大にともない必要となった施設である。
総積み
船社の委託を受けた船積代理店(shipping agent)が,指定する場所で荷主からの貨物を一括して受け,本船に船積みする方式。(参)直積み
総トン数(G/T:Gross Tonnage)
船舶の大きさを表すための指標で,G/Tと略称される。トン数条約に規定する総トン数を指す場合と,わが国における国内法適用基準としての総トン数を指す場合がある。前者は,後者と区分して特に「国際総トン数」と称し,そのトン数は,トン数条約に基づく算式により算出される。また,後者は,国際総トン数に一定の係数を乗じて算出される。
速力
船の速力はノットで表される。1ノットは時速1,852メートル。速力表示は最高速力又は満載航海速力でなされる。最高速力は,完成時の公式試運転において最もスピードが出る状態にして計測される。満載航海速力は,船舶が満載状態で経済出力で航海するときの速力である。