た行
た | ち | つ | て | と |
ダーティ・カーゴ
粗悪貨物。液がしみだしたり,悪臭や粉末を出す貨物。原皮類・塩魚・肥料・セメント,コプラ,フィッシュミールなどをいい,クリーン・カーゴとは区別して積み付けられる。(反)クリン・カーゴ
ターミナル・オペレーター
コンテナ・ターミナルの運営主体。港湾におけるコンテナシステム全体を統括することはもちろん,作業遂行者として,わが国においては,港湾運送事業法上の免許取得業者(港運業者)が行っている。
耐震バース
大規模震災に備えて,通常より耐震性を強化した岸壁。設計震度を決定する要素のうち,重要度係数を最大級の1.5と位置づけている。(重要度係数:構造物の重要度に応じて定める。特定=1.5A級=1.2B=1.0C級=0.5)
大水深
水深14m以上をいう。(参)高規格バース
滞船
岸壁の混雑や荷役の遅れのため本船が着岸できず港内に停泊している状態をいう。
太平洋航路協議協定
→TPDA(Trans-Pacific Discussion Agreement)
タイム・チャーター
→定期傭船契約
タイム・ボリューム・レート
→TVR(Time Volume Rate)
タグボート(tugboat)
曳船(ひきぶね)のことで,他船を曳いたり押したりするための船舶。外洋で主機や操舵装置などに故障を起こし航行不能になった船舶を港まで曳航する「航洋タグ」と,狭い港内に出入港する船舶の操船の補助として使用される「港内タグ」とがある。現在横浜港では平成7年1月1日現在で34隻が登録されている。(川崎含)(参)引船
他所蔵置(たしょぞうち)
外国貨物は原則として保税地域以外の場所に置くことはできないが,特殊な貨物については税関の許可を得て保税地域以外の場所に,期間を指定して蔵置することが認められている。このような保税地域以外の指定された場所に外国貨物を置くことを他所蔵置という。
多頻度少量(小口)輸送
商品納入にあたり,いろいろな品種を少量ずつ1日(あるいは1週間)に何度も分け,商品の販売具合に応じて納入するきめ細かな輸送のこと。
ダブル・スタック・トレイン
→DST(Double Stack Train)
タリーマン(tallyman)
検数事業において,実際に検数を行う人のこと。チェッカー(checker)とも呼ばれる。
タリフ(tariff)
一般的に運賃や料金等を指すが,特に運賃年表を指す場合がある。
タンカー(tanker)
油槽船。原油,重油,ガソリンなどを撒積するため,船体がタンク構造となっている船。オイルタンカー(石油),クリーン・タンカー(ガソリン,軽油),ケミカル・タンカー(液体化学製品),LNG,LPGタンカー(天然ガス,プロパンガス)などに分類される。
タンカーカーゴ(tanker cargo)
タンカーで輸送される貨物。(反)ドライカーゴ
タンク・コンテナ
食品,油類,化学薬品など液体貨物を輸送するためのタンクを備えたコンテナ。
堪航性(たんこうせい:seaworthiness)
船舶がその航行予定海域で予想される通常の危険にたえ,安全に航行できる能力をいう。船舶安全法や船員法,商法等に,船主・船長の堪航性の保持義務が規定されている。
ダンネージ(dunnage)
貨物固定区画材,荷敷などをいう。
地域地区
都市計画法では,都市計画区域内について,最も基本的な用途地域をはじめ,風致地区,臨港地区等の地域,地区又は街区で必要なものを定めるとしており,これらを総称して地域地区という。
地方港湾
重要港湾以外の港湾。(平成4年10月1日現在966港)
チャーターバック船(charter back)
海運会社が所有船舶を売却,便宜置籍国で便宜置籍船として登録し,発展途上国船員を配乗させ,再び当該船社がこれを傭船する船舶。船籍及び途上国船員配乗によるコスト低減が主たるねらいである。
超電導電磁推進船
超電導磁石を使ってローレンツ力を発生させ,推進させる船。プロペラがなく,外板に大きな電極板,船内に大型電動磁石とそれを冷却する装置及び電動板に電流を供給する発電機とがある。河川等浅水域でのシステム,深海調査船及び潜水タンカーの推進システムとして有望視されている。
潮流(tidal current,tidal stream)
潮汐の干満に伴う海水の流動
直接貿易
貿易商社の手を通さずに,メーカーが自社製品を直接輸出したり,また,海外からの原材料を需要者たるメーカーが直接輸入すること。これに対し,メーカーが貿易商社を通して間接的に輸出入を行うことを間接貿易という。
チルド輸送
冷蔵輸送のこと。冷凍輸送に対置して用いられる言葉で,コンテナの室内温度を-1℃~3℃の範囲に調節して輸送期間中品質を保持して運ぶこと。生肉のコンテナ輸送などにも用いられる。
沈廃船
沈船とは船内に水が入り水中に没した船で,廃船とは,使用にたえない船,または船舶登録を抹消した船をいう。
通関
税関に対する輸出入貨物の法廷手続き。具体的には,輸出または輸入の申告から許可までを指す。
通関業者(custom-house broker)
カスタム・ブローカーまたは税関貨物取扱人ともいう。貿易貨物の輸出入に関する通関手続きを荷主に代わって取扱うことを業とする者で,営業地所轄の税官庁の許可を受けたものである。海貨業者,倉庫業者,運送取扱業者が兼ねる場合が多い。
通関士
税関長の確認を受けて,通関業者の通関業務に従事するもので,国が行う通関士試験に合格することが必要である。通関業者は,横浜・東京などでは,その通関業務を行う営業所ごとに通関士を置くことを義務づけられている。
通船(つうせん)
本船と陸上とを連絡往復する船で,営業用のものと自家用のものとがある。営業用通船は,横浜港では平成7年3月現在2社31隻で,(株)ポートサービスと京浜フェリーボート(株)の2社が営業を行っている。
綱取放(つなとりはなし)
船を岸壁に着岸させるときや出港させるとき,本船側のワイヤーロープやナイロンロープ等を係船柱に取り付けたり,取り放しする作業のこと。
積取り比率
貨物輸送量/全貨物輸送量
定期船(liner boat)
特定の航路に貨物及び旅客の有無にかかわらず定期的に運航される船舶で,一般に速力は速く設備もすぐれている。
定期船同盟行動憲章条約(A code & conduct for Liner Conferences)
海運同盟のもたらす弊害を規制し,各国間の利害を調整するため,UNCTADにおいて10年間の討議を経て,1974年(昭和49年)採決,1983年(昭和58年)から発行した国際条約。日本,米国などは批准していない。同条約は,国営海運を優遇する性格を持った閉鎖型同盟を前提とし,貨物積み取りシェアを,第3国船主は20%,当事国船主は各々40%とする40:20のTrade Share協定を導入するなどの特徴を持つ。
定期船傭船契約(T/C:Time Charter)
傭船者がある一定の期間を決めて船舶を傭船する契約をいう。この場合船主は船員を乗組ませ,完全に艤装され,航海に耐える状態に保つことを要す。これに対して傭船者は船舶の運航に必要なバンカー代,工費などを支払って船舶を運航させる。すなわち,船費は船主負担,航海費は傭船者負担となるのが原則。
ディープウォーター・シップ・バース(Deepwater Ship Berth)
外航船バースのこと。
底開バージ
埋立用材等(浚渫土砂,山砂)を運搬する船で船底の開閉により土砂を投入する船。
ディメンション(dimension)
貨物の寸法。通常,L(Length),W(Width),H(Height)で表される。
定曜日サービス
7日ないし14日という7の倍数を周期にコンテナ船を運航していく方法で,必ず定まった曜日に揚げ積み地に入出港するという定期サービス。北米・欧州航路では,ほとんどの船社で同サービスを実施中。
デイリー・チャーター(daily charter)
日貸傭船契約。航海傭船契約の一変形であり,1航海の日数が確定しがたい場合に,1日につき何円又は1重量トン・1日につき何円と定めて船腹を日貸しする契約をいう。
適化法
昭和30年に施行された「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」の略称。補助金,負担金,利子補給金などの交付の申請,決定,予算の執行等の適正化を図ることを目的とする法律。
テクノスーパーライナー(Techno Super Liner)
速力50ノット以上,貨物積載重量1,000トン以上,航続距離500海里の性能を持つ新形式超高速船。一度に大量の貨物を,国際的には航空機より大幅な低コストで,国内的にはトラック並みの運賃で輸送できる。運輸省の国家プロジェクトとして開発が進められ,ホバークラフト式とジェットフォイル式の2方式が比較検討され,実海域実験が行われている。外洋型港湾に適しているといわれている。
手仕舞(てじまい)
B/L、マニフェストなどの船積み関係書類の作成,発送など一連の業務をいう。
デバニング(devanning)
コンテナから貨物を取り出す作業。unstuffing unpackingともいう。(反)バンニング
出舟(でぶね)つなぎ
本船が岸壁・さん橋で船尾(とも)を基部に向けて係留すること。(反)入船つなぎ
デポ(depot)
貨物集配拠点。倉庫などと顧客との間を直接集配すると交通渋滞等により時間がかかるため,その間に小規模な集配拠点を設け,一定区域の貨物の仮置き,仕分け,集荷,配送する施設のこと。
デマレージ(demurrage)
一般的には,船舶,貨車,トラックなどの超過停留や停留日数超過割増料金をいう。港湾では滞船料や,Free Timeが過ぎても貨物を引き取らない場合,荷主に課徴される保管料などの意によく使用される。
デュアルモードトラック方式
トラック輸送に偏りすぎた貨物をモーダルシフトする新技術のひとつ。専用に作られた道路をガイドウェートラックとして無人で電気走行し,一般道路に分岐した後は,ドライバー運転による通常のトラックとして走る方式。
デリック(derrick)
動力を用いて荷を吊り上げる機械装置。主柱又はブーム(boom)を有し,原動機を別置し,ワイヤー・ロープにより操作されるものをいう。港湾では在来船の本船デリックがこれにあたり荷役に使用される。
デリバリー(delivery)
貨物や輸送機器の受け渡しや引渡しをいう。
テレトピア(teletopia)
郵政省が提唱し,全国67地域で事業化が推進されている高度情報化施策。CATVやキャプテンなど,ニューメディアの市民生活への普及促進をねらいとする。
テレポート(teleport)
高度情報化社会に対応した街づくりの基盤施設として,衛星通信用のパラボラアンテナなどの長距離通信機能を備えた国際情報拠点をいう。seaport,airportに続くteleportは時代のトレンドとして出現してきた。
天然の良港
岬,島などにより風浪が遮蔽された地形の場所に人工的な外郭施設をほとんど設けることなく建設される港のこと。長崎港,佐世保港,大船渡港,香港,シドニー港など。
天端(てんば:TOP:crown,cope,coping)
構造物(防波堤,防潮堤,護岸等)の頂部をいう。天端高とは,基本水準面から天端までの高さをいう。
ドア・ツー・ドア輸送
貨物が荷主の戸口から戸口まで一運送人の責任のもとで一貫して輸送されること。
東海防(とうかいぼう)
→(社)東京湾海難防止協会
(社)東京湾海難防止協会
東京湾内及び付近水域における海難の防止を推進することを目的として昭和42年に設立された社団法人。構成メンバーは,第三管区海上保安部や横浜市をはじめとする官公庁,海事関係会社。
東京湾中等潮位
→TP(Tokyo Peil)
動検
動物検疫業務又は動物検疫所のこと。わが国では「家畜伝染病予防法」にも続き伝染性疾病の国内侵入から自国畜産を保護するために輸入動物,畜産物などを対象に通関に先立って検疫が行われる。農林水産省の所管で,横浜にも動物検疫所が設置されている。
東北関東地区港湾整備促進協議会
運輸省第二港湾建設局館内の東北,関東地区における港湾管理者が相互の連携と,各港湾の整備促進を図ることを目的として設立した団体。事務局は,神奈川県土木部河港課内にある。市長は理事,港湾局長は監事。(所管:局事業推進課)
同盟
→海運同盟
同盟コード
→定期船同盟行動憲章条約
ドキュメント(document)
積み上げ関係の書類をいう。
特殊コンテナ(special container)
一般貨物用コンテナ(dry cargo container)を除く特殊なコンテナであり,種類として①オープン・トップ・コンテナ②フラット・ラック・コンテナ③バルクコンテナ④ハイドコンテナ⑤タンクコンテナ⑥ペンコンテナ⑦冷凍コンテナ等がある。
特定重要港湾
重要港湾のうち,外国貿易の増進上特に重要であり,港湾法施行例で定められている港湾のこと。苫小牧港,室蘭港,千葉港,東京港,横浜港,川崎港,神戸港など21港が指定されている。重要港湾との違いは,港湾管理者が行う港湾工事の費用に係る国庫負担割合である。たとえば,重要港湾における水域施設の建設等港湾工事の費用は,国が1/2まで負担できるが,特定重要港湾では,国が3/4まで負担することができる。
土丹(どたん:mudstone,siltstone)
岩になりかかっている粘土,シルト塊。水中では堅いが,乾燥するともろく崩れる。
ドックレシート(D/R)
CYのゲートでコンテナが搬入される際,受領証として発行される。 →本船受領書
特恵関税
Preferential Duty。特定の先進国が、特定の後進国から貨物を輸入しようとする時、通常の税率よりも安いレートを適用し便宜をはかるもので、輸出国政府によって発行された原産地証明(GSP FORM A)オリジナルが必要。
突堤
陸岸から海中に長らく突き出た堤防上の構造物。
ドライカーゴ(dry cargo)
乾貨物ともいい,液体貨物その他非乾貨物以外の貨物をいう。一般貨物や固体のばら積み貨物を指し,梱包の有無は関係ない。
ドライコンテナ(dry container)
一般にいうコンテナであり,世界で流通しているコンテナの推定8割以上を占める。
トラッククレーン(truck crane)
トラックのシャーシ上にクレーン旋回部を載せたもので,自動車のようにどこへも自走し,集荷場に移動して荷役を行うもので,機動性を必要とする場合に広く使用されている。
ドラフト(draft)
→喫水
トランジット貨物
通貨貨物。寄港した港(空港)でいったん陸揚げされることなく,また他の船舶(航空機)に積み替えられることなく,通過していく貨物のこと。
トランジットタイム(transit time)
輸送所要日数。
トランシップメント(T/S:transhipment)
本船が貨物の目的地に寄港しないため,途中の港でその目的地に寄港する船舶に積み替えること。
トランステナー(transtainer)
→トランスファークレーン
トランスファークレーン(tranfer crane)
CY内のコンテナの移動やシャーシへの積みおろしを行うレール上を走行する門型移動式クレーン。米・パセロ社の商標TRANSTAINERをとって,トランステナーとも呼ばれる。
トランパー(tramper)
定期船に対し,特定の航路を定めずに貨物の有無により不定期に運航される船である。専用船に多い。(反)定期船
取舵(とりかじ:port)
船の前進中,船首を左へ向ける舵のとり方。(反)面舵
ドリフティング(drifting)
漂流又は漂白。通常入港予定時間(ETA)等の調整のため安全な海域でエンジンを止め漂流すること。
ドルフィン(dolphin)
船舶係留のため水中に設ける柱上構造物で,陸から孤立している系船岸。系(繋)船杭ともいう。横浜港でも民間バースに多数設置されている。
ドレージ(drayage)
→横待ち